死筋商品が発生する4つのタイミング

POSシステム

 

美容室やサロンの在庫管理、行っていない店舗も多いのではないでしょうか?

 

在庫管理の棚卸って商品の数量を数えるだけで、何の為にやるのだろうというスタッフの方もかなりいるはずです。

一般的な小売業では、商品が置いてあるゴンドラや棚段、商品一つ一つのフェイス数(フェイス数=陳列量)などの基本データを収集します。

ゴンドラ効率の評価や店舗の商品群の中での適正なフェイジングの拡縮を行い、店舗毎の売場改善、商品陳列の改善、死筋排除が可能となるようなデータを棚卸することによって収集します。

美容室やサロンにおいては、ここまでの細かいデータというのは必要ないと思いますが、経営数値ということを考えた時に在庫管理・棚卸は必要な業務であると考えられます。

 

棚卸の目的

1.棚卸資産が実際に存在しているかを確認する

 

2.死に筋商品や品質をチェックするため

  →死に筋商品は商品棚のロス

 

3.在庫管理がうまく機能しているかどうかその有効性を確かめる手段

 

4.帳簿上の在庫数量を修正して、実地棚卸の数量に合わせること
→この修正によって、帳簿棚卸しの数量も信頼できるようになります。


しかし、時間が経過すると再び差異が生じてくるので、実地棚卸しは定期的に行うことが大事です。

 

5.利益を確定するため

→利益は「売上-売上原価」で計算するので、利益を計算するためには売上原価を計算する必要があります。


→売上原価を計算するためには、期末の在庫を把握する必要があります。


→商品を例にすると、売上原価は「期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高」で計算するので、期末の商品在庫を数えて期末商品棚卸高を確定させなければなりません。

 

今回は、棚卸の目的の1つである「死筋商品」が発生する4つのタイミングについて紹介致します。

 

 死筋商品


美容室やサロンで棚卸をしたら、毎月同じ商品が同じ在庫場所に同じ数量だけずっと残っているなんて事を目にしていないですか?

 

こういった商品は「死筋商品」の可能性が高いと考えられます。

 

 「死筋商品」とは

  • 死筋商品は、売れるであろう商品を仕入れる際に躊躇(ちゅうちょ)させる商品

 

  • あたかも顧客に販売する商品が、店舗に十分な品揃え、在庫があるからという錯覚を起こさせる商品

  (POSシステムで「死筋商品」を確認することができます。【デッドストック検索】)

 


例えばあるサロンでは、顧客に販売用のシャンプーを10アイテム取り扱っている。

そのうちの5アイテムは美容ディーラーから仕入れてから6ヶ月間全く販売実績がない。

シャンプーは10アイテムあるので、顧客に対応できる品揃え、在庫は持っているからわざわざ仕入れる必要はない。

 

でもこの考え方は、なにかおかしくないですか?

 

10アイテムのシャンプーのうち5アイテムは、売り手(サロン)側に対して品揃えに全く問題ないと錯覚させる商品であり、買い手(顧客)側には、全く興味のない商品もしくは、認知すらされていない商品です。

 

この5種類はあきらかに死筋商品です。

であれば5種類のシャンプーの対応を考えなければなりません。

 

本当に売れないのか?

 

顧客への提案の仕方、見せ方を変えてみる。それでもだめならアイテムからカットし顧客にとって価値のある商品・売れるであろう商品を導入するなどの対策が必要ではないでしょうか?


そうはいってもその時は売れる商品であっても新商品が開発される限りは、ほとんどの商品はいつかは売れる商品も死筋商品になっていきます。

なぜ?死筋商品は発生するのか?

 

死筋商品はどんなタイミングで発生するのか?いくつかケースを挙げてみました。

 

新規導入

 美容室・サロンにおいても新規商品が美容メーカーから発売されて、勧められたからとりあえず仕入れたけど、全く動かない商品がここにあたります。

他にも顧客が買いたいと思うような価値のない商品、自店の客層にあわない商品などの原因があると考えられます。

この場合は、発注を行う前にその商品の情報を調べて、その商品に対して仮説(どういうお客様に対してこの数量を販売する為にこれだけの数量を仕入れる)が立てられたかがポイントです。


追加発注

新発売のシャンプーを最初に10個発注してみた。

最初の一週間で6個販売できたので、まだまだ売れるだろうと判断し追加で20個仕入れたが以降販売動向が鈍り、在庫としてかなり残ってしまった。

初回入荷段階で実際に商品を試し、本当に顧客にお勧めできる商品なのかということを2回目の発注前に確認したのかという所、初回発注数がポイントです。

 

 

商品カット

いつまでどのくらい売って、発注を止めるか?商品を入れ替えるか?ということを意識していないと発生します。

売れなくなってから考えるでは遅いのです。

 

 

商品処分

棚卸を行っても毎月、数量が変わらないけどいつか売れるだろうとずっと在庫として持ち続けた結果、サロンのデッドストックとして残ってしまいます。

早い段階で半額ででも処分していれば若干の原価負担ですみますが、仕入代金の支払いは終わっているのにずっと持ち続けていては、まるまる原価分の損失となってしまいます。


こうした①や②のケースは、仮説ある発注と徹底した売り切る行為(顧客に提案する行為)に大いに関係があります。

発注を入れても売り切る行為がともなわなければ、結果はでませんし、売り切る行為ができても全ての商品で補充発注では、結果はでません。

 

技術に連動して仕掛けるか?

店販のみで仕掛けるか?

 

いくつ仕掛けを考え作り出せるかが重要です。

 

また仮説ある発注をする際には情報が必要です。

情報といっても探し出そうとしたら様々な所から得ることができる今日です。

美容ディーラー、ホームページ、SNS、雑誌、顧客からの情報など…。

 

 

 

まとめ

今回は、棚卸の目的の1つである「死筋商品」が発生する4つのタイミングについて紹介しました。

4つのタイミングは・・・

①新規導入

②追加発注

③商品カット

④商品処分

 

この記事が、在庫管理、死筋商品などについて考えてみる切欠となれば幸いです。

 

在庫管理を始めたい方は、こちらの美容室で在庫管理を始めるために必要な3つのことをご覧下さい。

タイトルとURLをコピーしました