美容室の売上アップを実現する3つの分析

POSシステム

POSシステムは入っているが、ただお客様の管理と売上の登録しかしていない。

しかし、美容室のこれからや売上アップを考えると分析をしなければと思っている。

けれどもどんな分析をすればいいか分からない。

そんなお悩みを抱えていらっしゃる美容室様へ、

「売上アップのための3つの分析」をご紹介します。

美容室の売上アップを実現する3つの分析

【目次】

1.現状分析

2.スタッフ分析

3.顧客分析

1.現状分析

美容室の売上アップには何よりもまずサロンの現状把握が必要です。

売上の基本は

「顧客数×客単価×来店回数」

売上アップには、この3つの要素をどのように伸ばしていくか、戦略が必要です。

そのためには、まず現状把握=売上の伸びしろがどこにあるか把握する、ことが不可欠です。

現状分析でのポイントは以下3点。

  • データは俯瞰で捉えること
  • データを比較すること
  • 仮説を立てること

美容室で見るべき数値は数多くあります。

しかし、数値を一つ一つ見ても意味がありません。

売上アップへの近道は、データを俯瞰で比較し、【仮説】を立てること、です。

例えば、

  • 売上がアップした
  • 客単価がアップした
  • 来店回数がアップした

ではなく

  • 売上はアップした + 新規来店数はアップ、新規リピート率は下がった

=集客プランをアップしたので、新規顧客は増えたが、その分リピート率は下がった。

⇒【仮説】新規リピート対策を考えれば、売上はもっとアップするはず。

 

  • 売上はアップした + 店販比率はアップ、既存のリピート率は下がった

=多くのお客様に店販をお勧めして購入頂いた。しかし一部の顧客には、押し売りと判断されて失客した。

⇒【仮説】よりお客様ごとに丁寧はカウンセリングを行うことで売上アップ。

例えば、こちらの記事をご覧ください。

「美容室がムリせず客単価をあげる4つのポイント」

 

  • 売上はアップした + 顧客数は減ったが、客単価と来店回数がアップした。

=失客もあったが、最も重要な優良顧客層の獲得に成功していた。

⇒【仮説】新規集客よりも優良顧客向けのサービスを向上させたほうが売上アップ。

 

このように、データを俯瞰で捉え比較することで、初めて売上アップへの具体的なアクションが見えてきます。

こういった売上分析をエクセルで行うには時間がかかります。

まずは、現在ご利用中のPOSシステムの分析ツールをご確認ください。

例えば弊社の場合はこのような売上分析ツールがございます。

logic

 

本機能では、昨年対比で下がっている項目は赤くなり、

売上はアップ + ○○は上がった/××は下がった、がすぐに分かるようになっています。

このように一目で対比できる表があると、とても便利です。

現在ご利用のPOSシステムにも同じような機能があるかチェックしてみてください。

 

2.スタッフ分析

美容室の売上アップのために現状分析が出来たら次はスタッフの分析です。

どのスタッフにも、必ず強み・弱みがあります。その強み・弱みをきちんと洗い出すことが美容室の売上アップの第一歩になります。

  • とりあえず、DMで休眠客掘り起こし
  • とりあえず、新メニューをオススメして客単価アップ

などでは、根本的な売上アップは実現できません。

スタッフの強み・弱みを把握するために、まずはリピート率を分解することをオススメします。自身の平均リピート率を把握している方は多いですが、

それを

  • 性別×年代別
  • メニュー別
  • 新規・既存

で把握できている方は稀です。

 

リピート率を分解していくことで、

  • カットリピート率が高いスタッフ
  • 20代女性のリピート率が高いスタッフ
  • 来店回数3回以上の失客率が極端に低いスタッフ

など、スタッフの特徴=強み・弱みが見えてきます。リピート率を分解することで、

スタッフがお客様から評価いただいているポイントがより明確になります。

このようにスタッフ毎の得意不得意が分かったら

「どうすれば弱みを克服できるか、どうすれば強みをさらに伸ばせるか」をスタッフ同士で共有し合い。スタッフ同士で共有できたら店全体のノウハウとすることができます。そうすることで美容室の勝ちパターン形成=売上アップにつながります。

リピート率についてはこちらの記事をぜひご覧ください。

『美容室で必ずチェックすべき7つのリピート』

3.顧客分析

美容室の場合、売上上位30%のお客様がサロン売上の70%を支えていることはご存知でしょうか。おそらく、多くの美容室では、感覚的に『優良顧客』を把握しているかと思います。

POSシステム最大のメリットは、このあいまいな『優良顧客』の管理を徹底的に行えることにあります。優良顧客の離反は売上ダウンに直結します。そのため、システムを活用し、しっかりと顧客分析を行うことをオススメします。

顧客分析には以下2つの分析があります。

  1. デシル分析
  2. RFM分析

1.デシル分析

デシル分析とは、売上金額の大きい順にお客を10%ずつ分けたものです。

システムによっては年代や男女比率も分かるものもあります。

例えば

  • ターゲットとしている顧客層が売上上位に来ているか。

 ⇒意図通りの顧客層でリピーター獲得ができているか、

  • 優良顧客の売上比率は何%か。

 ⇒新規集客を行わなくてもどれだけの売上見込みがあるのか。

  • 店販購入層

 ⇒優良顧客向けの店販ラインナップになっているか。

  • 優良顧客層の平均客単価/来店回数

 ⇒『優良顧客』の基準を明確にする

 

またデシル分析においては、パレートの法則が有名です。

『パレートの法則』・・・売上上位20%の優良顧客で、売上の80%を構成。

しかし、美容室の場合、

売上上位30%のお客様がサロン売上の70%を構成していることが多いです。

uriage

 

2.RFM分析

次にRFM分析です

聞きなれない言葉ですが、とても簡単です。

このRFMという単語ですがそれぞれ、R:Recency(最終来店期間) F:Frequency(来店頻度/回数) M:Monetary(売上金額)を意味します。

このRFMは以下のような活用法があります。

  • M(売上/客単価)F(来店頻度)の高い顧客を見つける=優良顧客
  • R(最終来店期間)の伸びている顧客を見つけ出す=失客予備軍

つまり、

優良顧客のなかで、失客しそうな顧客を見つける分析機能になります。

RFM

RFM分析を活用することで、売上アップに不可欠な優良顧客のフォローをシステム化できます。

もし、現状お使いのPOSに同じような機能が入っていたらぜひ活用してみてください。

詳しくはこちらの記事もご参考に。

■DMのコツ:美容室が効果のでないDMから脱出する3つのコツ

■優良顧客について:【優良顧客獲得】美容室向けファンの増やし方

 

【まとめ】

終わりにもう一度、美容室の売上アップのための3つの分析を振り返ります。

 

1.現状分析

 数値をもとにサロンの課題を見つける

⇒売上アップの仮説を立てる

 

2.スタッフ分析

 スタッフの強み・弱みを把握

  ⇒工夫を重ねてノウハウへ

 

3.顧客分析

 1.デシル分析

⇒まずは、優良顧客層を知る

 2.RFM分析

⇒優良顧客の失客予備軍を見つける

 

こういった分析は手作業だと時間がかかってしまいます。POSのメリットは、このような分析を一瞬で行えることです。美容室の売上アップには、作業時間を徹底的に減らし、次のアクションを考える時間を増やすことが重要です。既にPOSシステムをご利用中であれば、ぜひ美容室の売上アップのために試してみてください。

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